最近「ゆるブラック企業」なんて言葉を聞くことがあります。
「労働時間は適切だけど、仕事が緩すぎる」というのがゆるブラック企業の特徴らしいですね。
それをホワイトすぎる企業、と言って辞める若者が多い、なんて紹介されたりもしています。
辞める理由は、成長できないから、というものが多いそうですね。
ブラック企業とは言わないものの、毎日喘いで仕事をしている人たちからすれば、どうにも首をかしげたくなるような内容です。
自分の成長のために、ホワイト企業を辞める? なんて贅沢な! という感じでしょう。
それでなくても、私は「若者は成長するためにブラック企業体質の職場を求めている」というようにも見えて、不快にすら思いました。
とはいえ、ゆるブラック企業のつらさ。
小売業界にいる自分として、思い当たらないこともないのです。
暇すぎることは苦痛
販売・小売り業界には繁忙期というものがあって、やったらと忙しい時期があります。
主にG・Wやお盆、年末年始などですね。
ですがその繁忙期の反動というものがあり、やたらと暇になる時期というのも存在します。
主に、繁忙期の後の期間ですね。
その時期というのは通常の日と比べてかなり暇で、ぶっちゃけやることがなくなります。
ベテランはなにかしら仕事を見つけますが、若手社員はなにをやっていいかわからなくなるくらい暇です。(ベテランももちろん普段より暇)
そんなときによくやるのが「前出し」という作業なんですが、これは購入されて乱れた売り場の商品をきちんと前に出して整理する、という仕事です。
これをですね、延々やり続けます。
また、小売業だと新しい店舗を出店した時、従業員を応援として駆り出す場合があります。
もちろん予定来客数を見込んで応援の数は決まるのですが、それが見合わないとにかくやることがなくなります。
その場合も、就業時間が来るまで前出しです。
苦っっ痛ですよ!
たしかに定時に上がってもいいし、仕事は楽ですが、これは嫌です。
たとえば、
「月の手取り14万円だけど、毎日4時間はソリティアをしてください、ただし、給料は上がる保証がありません」
というような内容の仕事。
やりたいという人はいないと思います。
暇すぎるというのは苦痛。それは間違いないと思います。
ゆるブラック企業からは去るべき?
そこまで暇ではないものの、会社に「成長できない」「スキルが身につかない」「やりがいがない」と感じることはあるのかもしれません。
ただ、若者がホワイトすぎる会社を辞めたがっている、というのは違うと思うんですよね。
普通に会社で働いていれば苦労はするし、経験も積める。
理不尽な苦痛や、圧倒的な忙しさを「成長」として肯定するのは、受け入れがたいです。
また、成長できない会社をゆるブラック企業というのはおかしいです。
そんなこと言う若者なんていますかね?
成長できない会社をゆるブラック企業と定義して退職する若者は、会社に対して「自分にとって都合のいい会社」をいい会社、と言っています。
成長できないから、と言って辞めるのは勝手です。やりたいことがあるなら、やればいいです。
でもそれを、会社のせいにするのは変ですよね。
いいじゃないですか、ゆるブラック企業。
きちんと労働時間内に仕事が終わり、忙しすぎることもない、自分が失敗したらフォローしてくれ、怒らずに穏やかに仕事を教えてくれる。それで企業として成り立つ。素晴らしいと思います。
ホワイトすぎるってそういうことなんでしょう?
自分が理想の環境の会社など存在しませんので、それはそういう環境が自分に合っていなかった、というだけの話です。
ゆるブラック企業はインフラ業界に多い?
そもそも、ゆるブラック企業なんて存在するんかいな? という話なんですが、ゆるブラック企業はインフラ業界に多い、という話があります。
インフラ業界というのは、電気、水道、ガス、通信などの生活に必要なものを生業としている業界ですね。
たしかに、インフラ業界は景気に影響されにくく、企業競争も少ないです。
生活基盤を支えている業界なので、倒産する可能性も低く、有給も取りやすく、サービス残業もほとんどする必要がない、という話です。
ただ「成長できない」などのマイナスなイメージは無く、魅力的、と言われていることが多いですね。
まとめ
私の場合は、余暇はやりたいことをしたいので、定時退社、暇な仕事、ストレスのない人間関係はウェルカムです。たとえ給料がすくなくても、ですね。
趣味を極めたり、収入面に関しては副業に挑戦するというのもいいですよね。
私は、ゆるブラック企業に勤めていたら、暇すぎて苦痛、ということがない限り、辞めることは無いかもしれません。
いくらなんでも、暇すぎる会社は無いと思いますしね・・・。