小売業でも、全国展開している大手は、全国転勤が当たり前です。
採用の時でも、全国に転勤できる者、を条件としていますよね。
無条件の転勤、悪しき風習です。私はそう思います。
全国といかないまでも、東北全般、とか、東日本、とかかなりの範囲が転勤場所になっている企業はたくさんあります。
ぶっちゃけ、働き手からしたら、全国転勤(転勤)のメリットはほとんどありません。
企業側にもデメリットが大きいと思うので、廃止してしまえ! なんて思っています。
全国転勤は企業側にもデメリット
全国転勤は、企業側にもデメリットになりつつあります。
そりゃあ雇っている社員をどこへなりと飛ばせることは会社としては助かるでしょうが、飛ばされる方はたまったものではありません。
転勤が多いということは人生においてもデメリットが大きすぎます。
たとえば、結婚がしづらい、とか、子供を置いて単身赴任になる、とか、持ち家が持てない、とか、地元が遠い、とかですね。
そのため、転勤をきっかけに辞める若者も多いです。
新しい場所でやっていくのが不安、とか、地元にいたい、とか、人間関係を構築するのが面倒、とか恋人と別れたくない、とか、理由は様々です。
また、家賃はすべて負担してくれるわけではなく、何割かは自分で払わなければいけません。
それが9割か、7割か、5割なのかは会社次第ですが、会社の売り上げが少ないほど負担が増える傾向です。
こんなことまで受け入れて、いったいなんのメリットがあるんですかね?
全国どこにでも行かされて、手取りが減るって、どんな罰ゲームですか?
むしろ手当をくれよ。そりゃ若者も辞めるだろ。
昔は、会社側が圧倒的に強かった。
だから、全国転勤なんてものが当然のようにあり、それが受け入れらてきました。
ですが今は、全国転勤はデメリットが大きく、それを望まない社員が多数を占めています。
全国転勤が可能なら、会社側がメリットを用意しないと、働きたくない、働くべきではない、と考えるのが多数となりつつあるようです。
大きなデメリットのある全国転勤のある会社で働こうとは思わないし、辞めることのできる優秀な社員は、次々去っていく。
働き手がいなくなるというのは、企業側としても大きな問題となります。
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全国転勤のメリット
まあ、メリットも挙げておきましょう。
ひとつは、いろいろなところに行けることを、前向きにとらえることができれば、楽しい、ということです。
私のいるところは地方ですが、たまに都会に近しい場所に転勤になりたい、という若者がいます。
ただこれも、若いうちだけという感じです。
転勤になって恋人と会えなくなって別れた、という話はもうしょっちゅう聞きます。
もうひとつは、出世がしやすくなります。
最近では全国転勤が負担となっている従業員が多いので、どこにでも行けてバリバリ働く人は目立ちますよね。
活躍を続ければ、出世はしやすい、といえます。
ただ、それはあくまで傾向です。
結果が出せなければ意味がありません。
転勤は断れる?
Q 転勤を内示されたら断れるの?
A 理由があれば、断れます。
たとえば、親の面倒を見なければいけない、とか、生活に関わるくらいのレベルになると、基本的には断れます。
企業側も気を使っているようで、内情を知るアンケートを取っていることもあります。
ただ、転勤したくないから、という理由で断るのは、じゃっかん難しいですね。
え? ご両親も健在だし、結婚もしてないし、病気でもないのに転勤できないの? できるよね?
とか考えている方が、まだまだ多いです。
とはいえですね、現在、転勤による離職を防ぐため、従業員側の方も立場が強くなりつつあります。
会社を辞めるくらいの気持ちがあるなら、嫌です! とはっきり断れば、転勤がなくなる可能性もありますし、交渉する余地というのも生まれつつありますね。
全国転勤の対処法 転勤はなくなりつつある?
それでも全国転勤なんて嫌だ! どうしたらいんだ!
という方へ。全国転勤の対処法ですが、残念ながら今のところ二通りしかありません。
ひとつは、全国転勤のない会社に転職をする。
もうひとつは、転勤を制限した社員になる、ことです。
転勤のない会社に転職する、は誰でもわかる対処法ですよね。
探せば在宅勤務などの仕事もありますので、そういった会社に転職できるよう努力していく、というのが王道です。
もうひとつは転職を制限する働き方をする、ということです。
最近では、転勤によるデメリットを理解している企業も増えているのか、転勤を限定した社員、という制度を採用していることもあります。
もちろんその分、給料や賞与に差が出ますが、働き方に柔軟性をもたせないと、働き手が確保できない状況になりつつある、というのが背景にあります。
もし全国転勤が嫌なら、会社に『転勤を制限する制度』があるか、を調べてみましょう。
私たちにできることは少ないかもしれません。
ですが、転勤に対する考え方は変わりつつあります。
どうしても嫌なら、やはり転勤のない会社で働ける自分、を目指すしかありません。
現状、これが唯一できること、だと思います。